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ロードスター魂 in 仙台ハイランド (東日本大震災復興イベント)
2011年8月6日(土)・7日(日)開催決定!

仙台七夕と同時開催!! 復興への思いを短冊に そして、復興へ向け、 みんなで楽しく走りましょう!

 

プロローグ

里の雪が融け、そして、遠くの山頂付近に残雪が少なくなるシーズンになると、仙台の作並の山々に木霊し始めるエキゾーストノート。

 

2011年、その姿は4月になっても5月になっても訪れることはなく、東北のモータースポーツとモータースポーツファンにとっては、行く先が見えず、出口も見出せない状況の、ただ静まり返った不思議な空間のサーキットがそこにはありました。

震災でとてつもない大きな被害を受けた仙台ハイランド。

 

2011年、この年は誰もが記憶から消し去ることの出来ない大きな被害と衝撃、そして、人生観までをもガラッと変わった年になったと思います。

 

宮城県にあるモータースポーツのメッカ、スポーツランドSUGOと仙台ハイランドレースウェイも震災の被害を受けました。
震災の程度と復旧のスピードはそれぞれでしたが、スポーツランドSUGOにおいては、5月にはJAF戦を開催出来るまでに復旧し営業を開始しました。

 

かたや同時期、仙台ハイランドにおいては、レースウェイまで繋がる幹線道路が寸断し、液状化現象で破壊されたパドック、半壊の建物施設、動くかどうかも確認出来ない管制設備など、復旧への道のりが全く描けない状況でした。

 

管制塔コース


 

しかし、仙台ハイランドレースウェイのスタッフから感じる「このままでは終われない」という気持ちが痛いほど伝わってきます。
諦めない気持ちと、それを諦めさせようとでもするような現実の損壊状況。
でも、気持ちはスタッフも、そして、ハイランドを走りたい我々も同じ。
「また皆で楽しく走りたい!」

 

コース2折れた電柱


 

好きなだけ走らせてもらったコースへの恩返し、我々にも何か出来ないものかと考え、すぐさま仲間や有志に呼びかけ、義援金活動を開始しました。
こういうときの団結力は強い東北人、そして、同じ趣味を共有する全国の仲間。
気持ちのこもった、暖かい義援金が多く集まりました。

 

そして、それを仙台ハイランドへ。

 

しかし、たくさんの有志から集まる、いっぱいの気持ちが詰まった義援金ではあるものの、現実の損壊状況を冷静に考えた場合、気持ちだけでは限りがある、そんな現実にぶち当たりました。

 

「この活動では追いつかない」
そう感じました。

 

仙台ハイランドの存続を考えたとき、今必要なのは、一時しのぎの経費代わりの支援よりも、以前のようにモータースポーツファンで賑わい、そして、以前にも増してのイベント開催数や、レース観戦で賑わう仙台ハイランドを取り戻さなければ、本当の意味での仙台ハイランドレースウェイの復興にならないのではないか?

そう考えました。

 

ケンオート、そして、小原個人として、震災時に全国のロードスター仲間より、たくさんの救援物資と共に、勇気と元気を、感謝しきれないほど沢山いただきました。これこそが、食べるものが無い、どうやって良いのかわからない位に気持ちが落ちていた時に、どれほどの生きる力と、希望を持ち続けることが出来たことか。
今でも、感謝しても感謝しきれない、そんな気持ちです。

 

感謝の支援物資

 

そんな、かけがいの仲間と共に、キッカケを作ってくれたロードスターと、そのネットワークの仲間で、仙台ハイランドの第2のスタートを切ることが出来ないかと考えました。

 

「でも、今その時期なのか?」
行動を慎重に考え過ぎることも、また、気持ちがネガティブになることもありました。
しかし、さまざまな葛藤の中、でも前を向いていくことを考えるべき、一歩前へ踏み出そう。そう考えることがベスト!

 

その頃時を同じくして、行政は例年通り東北の三大祭「仙台七夕祭り」を開催することを決定し発表しました。

 

「これと同時に開催しよう!」

 

開催日時まで時間はあと2ヶ月。

そんなバタバタ劇から始まりました。

ロードスター魂開催

東日本大震災から約5ヶ月。
西は三重県、そして関東・信越の参加者、そして、ロードスター関連ショップ様と、多くのご協賛企業の方々のおかげで、当日を迎えることが出来ました。

こぼれ話

7月のロド天日光にてエンジンブローしたケンオートNA8白号。
前日は明日の本番道具の積荷などもしておりました。
午後2時過ぎ頃、NCロドがご来店。
「明日のエントラントかな?」と思いつつ、積荷作業をつづけていたら、そこに現れたのはオリーブボールの近藤さんと、そして同乗してきたお客様でした。
そう、三重よりNCで自走してきたのです!
小原「何時に出てきたんですか?」
近藤「3時前頃だったかな~」
そう、NCで12時間の自走の旅をしてきたのです。

今開催の最遠方参加のみならず、わざわざご来店いただきありがとうございました。

 

こんな、さらにヤル気を掻き立ててくれるうれしい出来事などもあり、少ない残り時間でロド魂の準備を急ピッチで進めていきました。

 

超特急の部品納入と突貫作業にて、その日の夜の9時頃にエンジンに火が入る!
「やったぁ!」
でもでも、全くもって調子が悪い。
しかし、明日はイベント当日だし、慣らし無しでエンジン全開しかない。
ということで、会社近辺をアクセル開けて走ってみるが、6000rpm以上は回りそうだが、これではあまりにも酷いかも・・・。
しかし、そこからアレコレ調整していつの間にかイベント当日のam2:30。
「明日、あ、明日じゃない今日5:30出発だし、一回家に帰ってシャワー浴びてこよう」 ・・・・

 

5:10頃、再度集合。
長いクランキングから火の入ったエンジン。
やっぱ調子良くない。
「ま、今からはどうしようもない。行くぞ!!」
ヴォンヴォン、ブォーン、(クラッチ繋ぐ)

 

プスぅ・・・・・・・・・・・・・あれ?

 

キュンキュンキュンキュンキュンキュン、キュンキュンキュンキュンキュン
キュンキュンキュン、(もうやけくそ)キュンキュンキュ・・・・・・・・

 

それからまた、あーでもないこーでもない、と、懸命の作業を続けるが・・・

 

相変わらず「キュンキュンキュン」かかる素振りが無い。

 

すると携帯が「プルルルル」
小 原「ハイ、おはよう」
事務局「委員長、来てもらわないと開会式の打ち合わせの時間とっくに過ぎているんだけど」

 

いつの間にか6:30を回っておりました。

 

ケンオートNA8白号を諦めて、慌ててケンオートポンカム号(小原の通勤快速号とも言う)にマシンチェ~ンジ!

大遅刻の上、なんとか仙台ハイランドへたどり着いたとさ~(汗;反省しております)

 

仙台ハイランドへ到着すると、まずは一般参加者より先に到着してくれている、全国のロードスターショップと協賛企業の皆様がすでにご来場。
この光景を目の当たりにして、いまさらながら
「いよいよ今日なんだ。本当にみんな来てくれてありがとう!」の感謝の気持ちでいっぱい。
そして、ロードスターショップの皆様からは「少しでも仙台ハイランドのために」ということで、サーキットタクシーを企画してもらい、各ショップデモカーは希望者を有料で助手席に同乗して、ジェットコースターより面白いサーキットタクシー運行に全面的に協力していただきました。
皆様に好評だったサーキットタクシーは、実は当日の朝に決定したメニューでした。

 

さらには「そこまでして大丈夫?」というくらいの協賛品の品々。

 

結局、ショップの方々にはもちろん仕事を休んでもらっている上に、遠路遥遥足を運んでいただき、さらにはいっぱいいっぱいいろんなものをご協力いただいて、本当に「恐縮でーす!」
本当にありがとうございました。

 

大遅刻で迷惑かけたスタッフの面々も、各々のスタンバイはもとより、委員長小原のフォローまで終わらせておいてくれて、本当にありがとう、感謝しているよ。

いよいよイベントスタート

今回のロードスター魂in仙台ハイランドのコンセプトは、「仙台ハイランドを満喫してもらう」「コースを走らない人にもサーキットのイベントで楽しんでもらう」「仙台の温泉や食や、いろいろなものをとにかく満喫してもらう」でした。

 

そのためには、走行会だけでは駄目でしょ、ということで、ドリフト走行、パレードラン、そして、コンサートで盛り上がって、暑い時はカキ氷でクールダウンして、そして、腹が減ったら好きな物を食べてもらう、さらにお子様連れの家族が遊べるスペースも、と、「とにかく仙台ハイランドに行って楽しかった」と記憶に残ってもらえたらと考えました。

 

楽しむブース行ったイベントは

・走行会
・ドリフト走行
・パレードラン
・サーキットタクシー
・ライブ
・出店・縁日
・チャリティーオークション
・ジャンケン大会
・レースクィーン撮影会 などなど

 

盛りだくさんのメニューで、沢山のお客様に楽しんでもらいたいと考えました。
だって、仙台ハイランドレースウェイの第2のスタートの記念日なのですから。

 

記念撮影まずは1日目(土曜日)。
みんなそろって!
元気があれば何でも出来る、いくぞっ、1・2・3・ダーっ!!

 

写真撮影から始まりました。


 

仙台ハイランドを初めて走った人達からは「おもしろい」「楽しい」と大好評のコースレイアウト。
日本国内でも屈指のレイアウトで、アップダウンがありながら様々なアールで繋いだコーナーが続くテクニカルレイアウトは、なんと路面も張り替えたばかりですので、そんな要因も重なったのか、とにかく高評価にこちらも嬉しくなりました^^

 

ブースイメージ1ブースイメージ2


ゲリラ豪雨

 

 

途中、ゲリラ豪雨もありましたが、大きな事故も無く無事1日目のサーキットイベント終了。


そこから、仙台を満喫してもらうべく、仙台の奥座敷、秋保温泉(あきうおんせん)の「篝火の宿 緑水亭」に移動です。
そこでは、仙台名物の牛タン、笹かまを始め、地元の食材を使ったお料理でオモテナシ。
残念ながら走りには参加出来なかった方々も、このパーティと宿泊に参加という方もいらっしゃいました。でも、マジでこのお宿には頑張ってもらいましたので、また機会がありましたらどうぞ、是非ご利用くださいませ。

 

歓迎会初めてお話させていただく方、また、初めてお酒を共にした方々など。
しかし、ロードスターに乗っていない時の会話であっても、またそれが初めてのコンタクトであっても、ロードスターに乗っているという共通点と、なんだろなこの感覚、うまく表現出来ないけど、ほのぼのとしていて、肩肘張るような感じのない、すごくリラックス出来るこの空間が、「マジでロードスターってスゲー」と思わせてくれる瞬間でもあります。
人馬一体と言われる操縦性を持つロードスター、この車は、人と車だけではなく、人と人を繋いでくれる、本当に不思議で偉大な車です。

 

それぞれの酒量に任せ、ショップ関連の2次会やら、それぞれ飲め~で夜は更けてゆきましたとさ。

 

さて、迎えた二日目も真っ青な青空に真っ白な雲が遊ぶ、思いっきりの夏日!真夏日!?

間違いなくサーキットの照り返しと、参加者のボルテージで、仙台ハイランドは暑かった!
小原の気持ちは、この夏一番の猛暑日だったことは間違いありません!

 

チャリティーオークション前日に引き続き、チャリティーオークションも行い「ホントにこんな値段で良いのぉ~」というような値段で取り引きされる品々。
小原もステージから降りて参加者になりたい気持ちを抑えるのが大変でしたww

 

2日連続で走っている方、また、今日だけ都合が付き走る方、ギャラリーの方、パレードランに来た方、ドリフトを楽しむ方、最終日も楽しむ形はいろいろありました。
でもそれは、全てロードスターという共通の車(ロードスターに興味がある予備軍もおりましたが)と、そして仙台ハイランドという舞台で、同じ時に同じ場所で同じロードスターという相棒と同じ空間で、そんな仲間と過ごせる時間は誰もが自然と笑顔、そして感動があったはずです。

 

「チクショー、タイム逆転された」「モツ丼うめぇ」「やった、コレ欲しかった」「このパーツカッコ良いね」「ハイランドおもしろい」「サーキットタクシー感動」「欲しいパーツをゲット」などなどなど、そこには全て笑顔がありました。

 

しかし、暑い仙台ハイランドへ、2日目もゲリラ豪雨がやってきました。
それも1日目をはるかに上回るパワーでww
凄かった、バケツひっくり返すを通り越して、地面から雨が降っているような(汗)、地面から50cmほど弾くような雨と雷。

 

完全復旧していない仙台ハイランド、何か壊れたり、流されるのではないかと、正直冷や冷やしました。

しかし、なんとかセーフ。

 

(しかーし、これはコース内での話であって、幹線道路は結構大変な事になっていたことは後になって知らされ、もしかして「2泊目は仙台ハイランド♪」ってことにならなくて良かったなと、胸をなでおろしました)

 

天気もみるみるうちに回復し、イベント再開!

 

そして、取りを飾るのは「ショップデモカーレース」でした。

 

ポールポジションは、青森のオートガレージK2。2番手に着けるのはコーンズNA8です。
所々濡れた路面が残る状況の中、スタート!

 

スタート

 

スタートから綺麗に飛び出したK2が、終始コーンズ号を抑えきる展開になりました。
結局2台のバトルの末、ロードスター魂ショップデモカーレースの初代ウィナーは、青森のオートガレージK2が獲得しました。

 

表彰式

 

今回は、初の仙台ハイランドアタックのショップがほとんどの状況でしたが、とてもハイレベルな戦いになったと思います。
常日頃、ロードスターと何よりもお客様のために労力を惜しまずに、各ショップが積み重ねている努力とノウハウの賜物だと思いました。

チェッカー後、暖かくピットレーンから手を振ってくれる参加者の皆。
一瞬にして、いろんな思いが走馬灯のように駆け巡りました。

 

小原個人が22歳の時に始めたレース。
その初レースが仙台ハイランドでした。
チェッカー後、同じようにピットレーンから仲間が手を振ってくれました。

 

そして、各ポストからイエローフラッグが出て、チェッカーを受けたマシンに1台1台に、オフィシャル達が手を振ってくれる光景が見えました。

 

以前と変わらぬこの風景。

 

チェッカーフラッグ震災後、復興に向けて「やろう!」「復活させよう!」とは言ってはみたものの、レースが出来るところまで持っていくためには、何をどうやっていけば良いのか正直わかりませんでした。
しかし、今、チェッカーを受けた自分がいる。

 

そこ至るまでには何度も挫けそうになったり、スタッフで言い争いがあったり、また、鼓舞したり。
今までより深い絆で結ばれたイベントスタッフ達。
そして、ご協賛企業、全国のロードスターショップからのご支援と熱い絆で繋がった気持ち、そしてなんと言っても参加者の皆様がいてくれました。

 

そう、みんなの力で、仙台ハイランドは、またレースが出来るようになったのです。

 

もうこの感動は言葉では語ることは出来ません。ただただ感動し、感謝し、心が震えるくらいにうれしい。嬉しくて、楽しいのに、なぜか泣けてくるw

 

 

絆こんなにまで人の温かみと絆を感じたのはなかったのではないだろうか。
震災で、沢山のいろんな大切な物を失いはしたけれども、その震災のお陰で、人の気持ち、暖かさ、絆を強く感じられ、とても感動しいろんな事に感謝を覚えたことは、逆に、無形ではあるけれど、かけがえの無い大切なものとして、一生私の心の中に残るキッカケとなりました。

 

オープン出来るかどうか、さらには、存続できるかどうかもわからない仙台ハイランドレースウェイを、みんなとロードスターの力で、復活の狼煙を上げることが出来ました。
仙台ハイランドレースウェイの、第2のスタート地点に立ち合っていただいた皆様、全ての参加者の皆様、本当に心からありがとうございました!

 

これ以上の言葉は見つかりません、「ありがとうございました!」

 

コース走行イメージ1コース走行イメージ2


仙台ハイランドレースウェイは、完全復旧に至るまでにはまだまだ長い道のりです。

しかし、来年以降もロードスター魂の開催場所として、より満足いただけるようなサーキットとしてパワーアップ出来るよう、主催者サイドとしても、今後も出来る限りのサポートを続けていきます。

 

来年も「ロードスター魂」、東北の地で開催しますので、その際はまた皆様のパワーで、一緒に盛り上げてください!

それではまた来年、仙台ハイランドで会いましょう!!

 

イベント終了記念撮影

 

2011ロードスター魂 in 仙台ハイランド Special Thanks !!

【ご協力ショップ】 【ご協力企業】

 

(以上、順不同略称略)

お問い合わせ先 (事務局)
ロードスター魂in仙台ハイランド実行委員会
宮城県仙台市泉区市名坂字原田159(有限会社アクティブサウンド内)
TEL 022-344-7705 FAX 022-344-7706